From the New World-しがない塾講師のつぶやき-

日々思ったことをつぶやいていきます。主に教育(受験)のこと、趣味(鉄道・旅行)のことが中心です。

平成27年度 東京都立大泉高附属中 適性検査Ⅲ分析

平成27年度 東京都立大泉高附属中 適性検査Ⅲ

2015年2月3日 実施

45分・大問2問(大問1・2ともにほぼ算数、理科は小問1問)

 

  • 大問1

テーマは「こん虫館へ行く話」。問題は3問あり、すべて独立している。

 

問題1

こん虫がどんな特徴を持っているかを、1つ答える問題。

小学校でも習うような知識なので、絶対に落としたくない問題ではあるが、唯一注意するとしたら「1つ」答えること。問題文をよく読まずに2つ以上答えないようにしたい。

 

問題2

問題文で与えられている「各駅停車」と「急行」についてそれぞれ、時間ときょりの関係を表したグラフをかき、さらにそのグラフを見て分かることを1つ書く問題。

問題文には「各駅停車は最初の駅から最後の駅まで1時間15分」「急行は最初の駅から最後の駅まで50分」と書かれている。さらに「停車時間は考えない」「速さは一定として考える」とも書かれているので、単純に「75分・50km」の点から原点までの直線(各駅停車)と、「50分・50km」の点から原点までの直線(急行)をかけば完成する。これも複雑ではない問題なので確実に正解したい。

一方、グラフを比べて分かることについては、学校解答では「速さのちがいがわかる」というシンプルなものになっている。したがって、グラフを比べて分かることであれば平易なものでも正解となる可能性は高いが、「グラフを比べなくても分かること」を書いてしまうとアウト。例えば、各駅停車よりも急行のほうが時間がかかること、など、すでに文章で書かれていることを書いてしまわないように注意が必要。

 

問題3

いさむ君とゆうた君が、午後4時30分から5時の間に学園駅に着くためには、水族館前駅発のどの電車に乗ればよいかを選び、その電車の発車時刻と学園駅への到着時刻を答える問題。

急行は学園駅にも水族館前駅にも止まるので、各駅停車を選んでも急行を選んでもよいが、急行が「50分で50km進むこと」に注目すると、水族館前駅と学園駅の間の35kmは35分で進むことがすぐに分かるので、それを利用して16時00分発の急行→16時35分着とするのが最も早い上に楽である。

一応、各駅停車でも答えはでるが、他の問題を考えるとここはさらっと解いておきたい。

 

  • 大問2

テーマは「文化祭での的当てゲーム」。問題は全部で5問あるが、こちらも全て独立した問題となっている。

 

問題1

28は、28自身を除く約数である1、2、4、7、14の全てをたした数と等しくなっているが、このような数(完全数)を28以外で答える問題。

現実的には6以外の別解(496、8128など)を答えることはないと思うが、重要なのは答えの出し方。

この問題はノーヒントで出されているのがポイントで、もちろん知っていればすぐに答えられるが、知らなかったとしても「ノーヒントなのだから、少し調べれば答えが出るのでは?」と考えられれば、すんなりと「6」を出すことができる。

考え過ぎてドツボにハマるのもよくないが、少し手を動かして調べてみる癖はつけておきたい。

 

問題2

あきら君の得点が18点だったときの、4本の矢の得点の組み合わせとして考えられるものを1つ答える問題。

得点が18点なので、5点と3点は必ず1本ずつ刺さっており、残りの10点を「5点+5点」にするか「10点+0点」にするかで答えが2通りに分かれる。

ただし、前者の場合は問題ないが、後者の場合は「0点に1本」と答えないように注意。「0点」という的は存在しないので、「的の外に1本」が正しい答えとなる。

実際の採点で、「0点に1本」と書いた場合に減点されているかどうかは不明だが、演習の段階ではこういった細かいところまで目を向けておいて損はない。

 

問題3

横(右)から見た図(図2)と上から見た図(図3)から、たかし君が投げた4本の矢がどこの位置に刺さったかを答える問題。

こういった問題では正面から見た図を考えればよいが、位置関係に気を取られすぎて他の条件を見落とさないように注意。

特に「4本とも命中していること」「23点であること」「☆、○、◎は違う点数であること」「☆、■、○は違う点数であること」から導かれる「◎と■が5点に刺さっていること」を見落としがちである。

個人的には、位置関係よりもこの部分でやや差がついたのではないかと思う。

 

問題4

動いている正三角形が一周してもどってきたときに、命中した○、◎、●、□、■、☆の矢の位置を、解答用紙の図に書き込む問題。

問題に与えられている5つの正三角形を向きを変えながら見て、記号を書き込んでいけばよい。

あくまで結果論であるが配点が高く、合否を分けている問題のように思う。ここで時間をかけて丁寧にやるためにも、大問1をサクッと解ける実力をつけるべし。

 

問題5

図10と図11で与えられている立方体で唯一見えていない1面を、解答用紙の展開図に書き加える問題。

規則性1・2・3の意味を図7~9から正確に読み取ることも重要だが、この問題の最も大事なポイントは「書き加える展開図にある4つの印は何であるか」である。

○、◎、●、□、■、☆を4本ずつ投げているので、図10・図11を見ると残りの展開図に書くべき印が「●1つ、■2つ、○1つ」に決まる。これに気づかないとかなり苦戦を強いられる。

あとは、与えられている展開図からは4通り考えられるので、規則性1・2・3に反しないように印の位置を決めていけばOK。ここもできれば時間をかけて解きたい問題である。

 

  • 全体を通して

適性検査Ⅱの共同作成化によりできた適性検査Ⅲであるが、初年度であったこともあってか比較的穏やかな難易度だったと言える。しかし、大泉高附属中伝統の「立体図形」の問題はしっかり出題されている。

勉強を積み重ねていれば比較的得点しやすいため、初期の段階で適性検査の問題に挑戦するのにおすすめである。

 

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